コロナ禍とウクライナの情勢や円安が影響し、日々物価が高くなっている今日この頃。2022年6月に、日銀総裁が「家計が値上げを受け入れている」と講演会で発言したことが話題となりましたが、実際に、家計は値上げを受けて入れているのでしょうか?
物価高のニュースが多く報じられていますが、「家計的にこれ以上の物価高は受け入れにくい」と思いますか?
「そう思う」&「ややそう思う」を合計すると86.6%で、約9割に近い方たちが受け入れにくい、と答える結果になりました。やはり物価高は家計に大きな影響を及ぼしており、これ以上は厳しいと感じている人が多いようです。
主なコメントとともにご紹介します。
「受け入れられない派」所得が上がらない・減少したため
年金生活で収入が限られているので辛い(60代女性)
コロナで収入減なのに物価高では生活が持たないです(40代女性)
コロナ禍が続いているということもあって、収入が増えているわけではないのに物価は高くなっている、という声がもっとも多くあがりました。
同じように買い物しても、以前より会計が高いから(50代女性)
子どもが多いと、日用品や食品だけでもバカにならない。おやつをあげないわけにもいかないし、小麦粉があればパンでもケーキでもお好み焼きでもなんでも作れるから小麦粉の値上がりはキツい(30代女性)
買い物をするのに一旦手が止まるしおかずが少なくなっている。子供たちに満足いく食卓を提供できない(40代女性)
ウクライナの危機により、大きく値上がりしている小麦などの食品の値上げを買い物の際に実感している方が多い結果となりました。
「仕方ない派」農家や小売店も苦しい
私たちも大変ですが、農家さん、小売店さんも苦しいと思うので仕方ないかと(50代女性)
物に対しての適正な金額は必要だと思うのだが、企業だけでなく二重課税などのおかしな税収や使い方の見直しで無駄な出費を減らすなど、国も努力をしてほしい(40代女性)
「そう思う」と答えた方たち同様、収入はそのままで物価のみが上昇している現実を受け入れられない、という声がもっとも多くあがりましたが、上記のような生産者のことを考えると受け入れざるを得ない、という声も多く見受けられました。
「乗り切れる派」食事の内容や店選びを工夫する
食事に工夫をすればそんなに変わらないと思う(60代女性)
割引シール付きの商品や安い店を探すようになった(40代女性)
食事に工夫をして節約している、という声も!
割引シールの商品や、安い食材を使って食卓を充実させる努力も必要ですね。
「実感がない派」生活にゆとりがある・変化なし
家族がそれぞれ独立していて、それほど家計に響いていないから。世の中の状況を考えたら、仕方ないのかなと思う(50代女性)
まだ近くのスーパーは価格に変動がなく、お買い得な物を購入している(50代女性)
子供が独立しているため家計への影響は少ない、という声が多く見受けられました!たしかに、子供がいるかいないかでは食費の面での影響には大きな違いがありそうです。
まだ実感がない、という声もちらほら。地域によっても差があるようですね!
「受け入れる派」世界情勢に鑑みれば受け入れざるを得ない
ロシアのウクライナ侵攻に原因があるのなら、どうすることもできないし、ウクライナの人たちの苦難を思えば多少のことは仕方がない。我が家は経済的には恵まれている方だと考えているので、受け入れるしかないと思っている(50代女性)
諸外国の物価高に比べると日本はまだまだ低いほうだと思われ、企業側も一旦値上げしたとしても販売不振に陥れば値下げせざるを得ない状況に追い込まれる。企業努力により、徐々にではあるが再度価格は低下すると考える」(50代男性)
日本は他国に比べて物価が安いと思います。もっとみんなのお給料、人件費をあげて他国に取り残されないような経済にしないとスリランカみたいに国が破産になるかもと考えます(60代女性)
受け入れざるを得ないと回答した方からは、日本の物価上昇よりも海外の物価上昇のほうが深刻だという声も。
実際、2022年5月時点での消費者物価指数は、昨年の同月と比べてアメリカ→8.6%、ブラジル→11.7%、イギリス→9.1%、アルゼンチン→60.7%という数字に対し、日本は2.5%という状況でした。
また、戦争が起こっている地域の人々のことを考えれば、物価高くらい…という気持ちで受け入れるという人も。海外と比較するとまだ日本はよいほうなのかもしれませんね…。
───いかがでしたか。
ほとんどの人がこれ以上の物価上昇は受け入れにくいと感じているようです。たしかに、スーパーでの買い物など日々のふとした瞬間にそれを感じることが多いのではないでしょうか。しかし、海外の物価上昇と比較すると日本はまだよいほうだということもわかります。
日々節約をしつつ、個人個人が努力するほか道はないのかもしれません。
調査概要 |
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調査期間:2022/07/08〜2022/07/13 |
調査方法:インターネット調査 |
調査対象:全国の男女 |
モニター提供元:モラタメ |
調査人数:1,960名 |
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