近年は共働きも増えているため、なるべくなら入りたくない…というのがみんなの本音なのではないでしょうか。PTAは任意加入団体であるため、加入をしないという選択をすることができます。
しかし、現実は半ば強制的に入れられている人が大半であり、最近はPTAに加入することが断れないということが問題として取り上げられ始めています。それを受けて、徐々に非加入者も増えている、というのが現状です。
子供の学校のPTAについて、あなたの考えや実態にもっとも近いものをお選びください
入っていて、よかったと思う 29.3%
入りたくなかったが仕方なく入った 60.5%
入りたくなかったので入らなかった 8.7%
入りたかったが入れなかった 0.3%
学校にPTA自体がなかった 1.2 %
上記の結果は、「PTAにかかわる機会がない」と回答した方たちを除き、再集計した結果です。やはり、「入りたくなかった」と回答する方たちが約7割近くを占める結果に…!
「入りたくない」方たちの中でも「入らなくて済んだ」という方たちが約1割を占めているのも気になるところです。
主なコメントをご紹介します。
PTAに入っていてよかった!意外とメリットがたくさん?!
子供の行事が近くで見れたり、学校の様子がよく把握でき、自分は楽しかったから(50代女性)
学校に行く機会があるので、子供の様子を見ることができる。先生と親しくなるので相談などがしやすい(40代女性)
子供の行事の際に近くで見ることができたり、普段から学校に足を運ぶ機会が多いことによって生まれるメリットがある、という声がもっとも多くあがりました!
学校や先生のことをよく知っているからこそ、何か問題が起きたときに頼ることができたり、一方的に責めるのではなく理解し合って解決することができることは大きなメリットですよね。
先輩ママやママ友に悩みなどを相談できるし、いろいろな情報を教えてもらえる(50代女性)
過去にPTA役員も経験しましたが、多少なりとも学校にかかわれるのと、会社とは違った人脈ができるのもよかった(50代男性)
次いでPTAをきっかけに、ママ友などの新しいつながりができてよかった、という声が多く見受けられました。
また、中には子供が成人した今でもお付き合いがあるという方もいました。
年齢を重ねると新しいつながりを持つこと自体難しいので、新たな人脈ができることもメリットのひとつですね。
本部に携わってみて、人の心をまとめることや人にかかわることによって、いいことや悪いこと全てを体験して得たものが大きかったからです(50代女性)
昔の話ですが2年続けて役員までやりました。子どものためだと考えてましたが、実際は自分のためになってると思いました(50代女性)
さまざまな経験を通して得るものがたくさんあった、という声も多くあがりました。
中には、最初は気が進まなかったけれど意外と楽しかった、という方も!自分の成長にもつながる経験ができたと思えるのは素敵なことですね。
入ったからこそわかった必要性のなさや非効率…任意といいつつ強制?!
必要性がわからない。旗振り当番などは、お金を払うから外部に頼んで欲しい(30代女性)
PTAは必要ないと思う。教職者のお手伝いなら、地元の希望者、定年したOBとかに肩代わりしてもらえばいいと思う(60代女性)
PTAに入ったからこそわかった、必要性のなさを理由にあげる方がもっとも多く見受けられました。
在校生の親がやる意味を見出せない、という声が多く、中にはお金を払うから外部に依頼をしてほしい、という声も!
本来は加入は任意のはずなのに、強制だったから(40代女性)
強制的に当番はまわってくるし、当番のなかでも、くじでさらに長とかになったりして大変なので。軽い当番はいいけど、やっぱり代表的なものはつらい(40代女性)
任意のはずなのに強制的だったという声も多くあがりました。
入りたくなくても、空気的に入らないと言えない状況では拒否できませんし、そういった状況では引き受けたときからのネガティブな気持ちを消すことはなかなかできないですよね…。
不必要な集まりはやめてもらいたかった(50代女性)
無駄が多く、もっと簡素化かつ効率的にできると感じた。みなさん嫌々やってる人ばかりで必要性も疑問だった(40代女性)
無駄が多く、非効率的だったという声も多く見受けられました。
仕事や子育てで時間がない人が多いからこそ、無駄を省かないとどんどんマイナスの印象が強まるばかりです。
仕事を休まないといけないイベントが多かったから大変です(40代女性)
PTAのイベントで仕事を休む必要があった、という声もちらほら。
子供のためとはいえ、仕事に大きな影響が出るのはつらいですよね…。
入りたくない場合は意思表示をしっかり!コロナ禍がきっかけという声も
強制的に役員をやらされて大変だったので、今年度は非加入を選択しています。煩わしいことがないのでスッキリしています。以前ほど行事もない中、PTA活動もさほどないし何も困らないと思います(40代女性)
コロナでほとんどの行事が中止になっているので入る必要性がない(40代女性)
以前は強制だったからサポートはやったが、コロナで組織の見直しがあり強制ではなくなった。行事も減ったし、任意なら必要も感じないので入らなかった(50代女性)
思い切って非加入の選択をしたけど、特に何も困っていない、という声が多くあがりました。
強制的に役員になり、それがきっかけで…という方も!
また、コロナ禍をきっかけに組織の仕組みの見直しがあったり、行事が減ったことを理由にあげる声も多く見受けられました。
コロナ禍の今だからこそ、入らないという選択肢を選びやすくなっているのかも…?!
一方では、
現PTAの方針が『入りたくない人は入らなくていいです』と言ってくれたから。現状、何も変わらない(40代女性)
PTAへの参加の意思確認があり、断ることができた、という声もあがりました。
前述のとおり、PTAが任意加入団体にもかかわらず、PTAに加入することが断れないということが問題として取り上げられ始めていることを受け、保護者に入会の意思確認を行うPTAが増えています。
大分市にある城南小学校のPTAでは、3年前から保護者に入会の意思確認を行うようになり、活動内容自体を「できる人ができるときに活動する」スタイルへと見直す改革を行っています。
PTA活動は今過渡期にあり、少しずつ変化が訪れていることの現れなのではないでしょうか。
───いかがでしたか。
面倒というイメージを抱きがちなPTAですが、実際も仕方なく引き受けるという方が多いようです。
しかし、コロナ禍をきっかけに他人との関わり方が変わっていることや、PTAに半ば強制的に参加させられていることが問題として取り上げ始められている今、PTAに入らないという選択をする人も増えています。しかし、PTAの活動全てがなくなってしまうことは、子供たちの学校生活にも影響を与えます。
近年の世の中において、今までどおりのPTA活動をそのまま続けるのではなく、大分市の城南小学校のように活動内容の改革が必要なのではないでしょうか。
調査概要 |
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調査期間:2022/07/8〜2022/07/13 |
調査方法:インターネット調査 |
調査対象:全国の男女 |
モニター提供元:モラタメ |
調査人数:1,960名 |
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