豪雨や地震などの災害時には、停電や断水といったライフラインが止まるということが起こり得ます。ライフラインがない生活、というとキャンプも同様ですよね。コロナ禍をきっかけに屋外レジャー需要が高まり、キャンプブームは加速しています。
キャンプ経験があると防災にも役立つと思いますか?
はい 72.9%
いいえ 27.1%
「はい」役に立つと思うと答えた方が、全体の約7割を占める結果になりました。
主なコメントと、防災とキャンプの両方の観点で役立ちそうなものをご紹介します。
有事の際も簡単設営、雨風しのげるテント
キャンプはテント生活もありそうで、避難生活に少し似ている気がする(60代女性)
テント用の道具が災害時にも役立ちそうだから(50代男性)
素人より経験者の方がテントを張るのが早いと思うから(30代女性)
テントを張る位置、テントの張り方、テントで寝るという状態を経験しているのと、していないとでは、かなり違うと思う。虫の多さとか、地面の硬さ、痛さ、寝にくさとか知っていたら、準備の仕方が違うから。よく『キャンプ経験あり』という人で、コテージ利用の人はあまり役に立つとは思えないが、不便な状況で生活するのを経験するのはいいことだと思う(40代女性)
キャンプで、屋外にテントを張って寝泊まりすることを理由にあげる方が多く見受けられました。災害時に家が倒壊するなどで、自宅で生活することができない場合は避難所での生活を余儀なくされます。近年はコロナ禍ということもあり、避難所での生活に抵抗がある方も少なくないのではないでしょうか。
テントを常備しておけば、避難所内での簡易個室として使えますし、避難所に行かず自宅の庭などテントを張って生活することもできます。ただ常備しているだけでテント設営の経験がないと、設営に時間がかかってしまいます。やはりキャンプでテントの設営に慣れておくと災害時にも役立つといえそうです。
料理や暖をとるのに欠かせない火起こし道具
簡単に火を起こせる着火剤などあっても、火の扱い、火の維持は慣れていないと難しいです。また、敏感な方はテントで寝ることにも抵抗があるかもしれません。数回経験しておくだけで、感覚が違うかもしれませんので、経験は大事です(40代女性)
ライフラインが止まったときは、当然火を使うこともできません。その際、キャンプでの火起こしの経験が役に立つのでは、という声も多くあがりました。
カセットコンロを常備しておけば、ある程度は対応できますが、ガスが止まる期間が長くなった場合、カセットボンベが切れてしまうと使うことができなくなってしまいます。コメントにあったように、着火剤などを準備していても、火を維持することは意外に難しいことです。キャンプでのバーベキューや焚き火をしていれば、火の扱いに慣れているのでガスが止まったときに役立ちますね。
また、
昔台風で停電したときに、キャンプ用品が役に立ったので。ランタンや懐中電灯などはトイレに行くときなどに役立った。シングルバーナーもお湯を沸かすのによかった。カップ麺を食べることが出来たので(60代女性)
上記のような、実際に台風による停電でキャンプ道具が役立ったという経験談も。シングルバーナーや焚き火台があれば、買い置きしているカップ麺を食べることもできるとのことでした。
補強や救助にもロープが活躍
ロープの結び方や、寝袋、火器の使用方法など、多少のメリットはあると思う(50代男性)
キャンプでは防災グッズの必需品であるロープを扱うから、という声も見受けられました。ロープは災害時にさまざまな場面で役立つものです。たとえば、台風のときに屋外の自転車や室外機などを柱と結んで固定したり、瓦礫にロープを結んで引っ張って動かしたり…と、意外に使い道が多い防災グッズなんですよ。
しかし、ロープはただ結べばよい、というわけではありません。
キャンプでテントやタープを張る際に使うペグという杭がありますが、ペグが打てないテント設営などの際にロープを使用します。ほかにもさまざまなシーンでロープの出番がありますが、目的によって適した結び方も異なります。普段からキャンプをしている人は、ロープの扱いに慣れているという人も多いようです。
寝袋ひとつで睡眠が快適に
外で食事を作ったり、寝袋で寝たりなどの経験は、ある程度必要なのかなと思うから(50代女性)
キャンプは何年も前に行っただけだが、火をおこしたり、煮炊きしたり、寝袋で寝るなど役に立ったと思う(70代男性)
火をおこしたり、寝袋に寝たり普段とは違う経験が役に立つから(70代女性)
テント同様、キャンプのときに寝袋で寝た経験が災害時にも役立つ、という声も多くあがりました。災害時に近隣の公民館や体育館などに避難をした場合、役場が用意してくれる毛布などの寝具が不足する事態が起こり得ます。そういった際に寝袋を準備しておくと、スペースさえ確保することができれば一晩越すことができます。
また、冬の災害時にライフラインが止まったら、当然暖房もつきません。暖房が使えない冬の災害時を想定して、冬用の寝袋も準備しておくとよいでしょう。
───いかがでしたか。
キャンプはライフラインがない屋外での生活のため、テントでの寝泊まりや火起こしの経験は、災害時にも役立ちますね。実際に被災したときにキャンプの道具が役に立ったという声もありましたし、キャンプ道具も災害時に頼りになりそうです。
キャンプブームが続く今、防災にも役立つキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。
■調査概要
調査期間:2022/08/08〜2022/08/16 |
調査方法:インターネット調査 |
調査対象:全国の男女 |
モニター提供元:株式会社ドゥ・ハウス/myアンケートlight |
調査人数:1,117名 |
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