議席や議員候補者の一定の比率を女性に割りあてる「クオータ制」についてどう思いますか?
賛成 14.1 %
どちらかといえば賛成 19.0 %
どちらでもない 43.3 %
どちらかといえば反対 11.0 %
反対 12.6 %
「賛成」「どちらかといえば賛成」を合計すると33.1%、「反対」と「どちらかといえば反対」を合計した割合は23.6%になり賛成派がやや多いものの、一方では、「どちらでもない」と回答した人が約4割でもっとも多い割合を占める結果になりました。
主なコメントをご紹介します。
反対派
性別関係なく能力で選ぶべき!女性の比率を上げるということに違和感を感じる声も
性別関係なく実力主義で。結果全員女性でもOK(40代男性)
性別ではなく能力で決めるべき。その結果100対0になっても仕方ない(60代女性)
性別よりも能力や国民に寄り添った仕事が出来るかの方が大事だから(40代女性)
ジェンダーの観点からすれば、性別に関係なく候補者自身の能力を見て議員を選ぶべきである。法律を作って強制的に女性議員を増やせばいいという問題ではない(30代男性)
性別ではなく、能力や政策で選ぶべきだという声が多くあがりました。
優秀な女性がいるなら比率にかかわらずすべてなるべきだし、比率だからといって無能な人に割り当てる必要はないから(40代男性)
そもそもやりたい女性がいないのが問題なので、そこの問題を解決しないと、とんでもない人まで他に人がいないという理由で議員にされてしまいそうだから(40代男性)
一定の比率を割り当てるとなると、適任かどうかの判断の前に、数字が決まってしまい、不適格な人も選ばれる可能性がある(70代男性)
能力が同じで男性だけが選ばれているなら問題だが、能力が低いのに女性だからで選ばれるのも問題だと思うから(30代女性)
無理に比率に当てはめるといつか歪みが生じる。私の勤務先でも同様の取り組みをした結果、責任感と能力のない女性管理職が増え、部下が苦労している話をよく聞く(30代男性)
また、上記のように、女性の比率を意図的に上げるということに違和感を感じるというような声もあがりました。
実際に職場で同様の取り組みをした結果を例にあげる声も。
しかしその一方で、
無能な男性議員がいるのだから、女性にも無能な議員がいてもいい(30代女性)
男性議員が多い現状を引き合いにした辛辣な声もあがりました。
クオータ制こそ性差別!
それは、裏返せば男性を差別していることでもあります(40代男性)
女性だけに割り当てること自体平等とは言えないと思うから(50代女性)
女性だからというだけで虐げられることが許されないとの同じように、女性だからというだけで優先的な何かが与えられることは許されないと思う(30代男性)
クォーター制度自体がそもそも男性目線なのかなと思う(60代女性)
制度化しなければならないことこそ女性蔑視。数だけ増やせばよいというものではない(60代女性)
女性を優先して議員にすること自体が逆差別だと思う(50代男性)
女性を優先するということ自体が性差別にあたる、という声も見受けられました。
クオータ制こそがそもそも男性目線なのでは、という意見もあがりました。
クオータ制を取り入れたら、「〇〇〇〇議員」が増えそう?!
タレント議員(元アイドルなど)が増えることが懸念されます(50代男性)
クオータ制を取り入れることによって、元アイドルなどのタレント議員が増えることを懸念する声もあがりました。
賛成派
女性独自の目線を活かした政策のために必要!
女性比率が低いのは平等な法案作成に影響が出るから(50代男性)
有能、無能という範疇ではなく、感覚的なところで『女性目線』というのは必ず必要だと思います(30代女性)
女性の意見は大切だし、今まで男性ばかりだったのはダメだと感じる。そして、時代の流れを考えると仕方ないと感じる(20代男性)
女性の柔軟な意見をもっと取り入れるべき(50代女性)
女性の視点。生活者の視点からみての改善点が必要だと思う。もっと細かなことまで配慮する政治に期待したい(70代男性)
女性ならではの感性(思考・発想)は重要(50代男性)
女性ならではの毎日の生活で思うことなどから、人数がある程度いれば、積極的に進めてくれそうだから(30代女性)
男女では着眼点が違うため、議論の際の偏りを減らすことができるから(20代女性)
女性独自の視点での政治を求める声も多くあがりました。
中には、男性議員が多い現状を変えるために女性の意見を活かしてほしい、という声も見受けられました。
女性議員が少ない現状をまずは変えることが大切!女性の社会進出の促進にもつながる?!
自然にそうなるのを待っていたら何年かかるか分からない(60代女性)
本来は実力で決めるべきだと思っていますが、日本では、ある程度の制約をつけないと変わっていかないと感じるからです(20代女性)
政治への女性の参加は現状、かなり遅れているので支援が必要(60代男性)
そうしないと変わらないと思います。世界を見ればわかります(60代男性)
女性の議員により制度見直しや働き方が変わる可能性があると考える。古くから議員を務めている老人たちが時代の変革を阻害している。党への貢献や当選回数、親の七光りなどの老害をなくし、若くても男女を問わず大臣が務められる社会が望ましい(60代男性)
そういうことでもしない限り女性議員は増えないと思うから(30代男性)
クオータ制を取り入れない限り、女性議員は増えず、日本の政治は変わらない、という声も多くあがりました。
中には、世界と比較する声も。
実際、日本の衆議院の女性の割合は10%に届いていないのが現実です。
8月に新たに発足した第2次岸田改造内閣では、19の閣僚ポスト中女性は2人であり、G7では最下位となります。
今はそうしないと日本では女性の社会進出ができていない(70代女性)
ある程度女性の社会進出を促すためには必要かもしれない(70代女性)
クオータ制の導入が女性の社会進出の促進につながるのでは、という声も見受けられました。
実際に、クオータ制を導入した国において、男女平等の意識がより高まり、特に育児の分野などで社会が変わりつつあるんだそうです。
たとえばクオータ制発祥のノルウェーでは、同国2人目の女性首相であるエルナ・ソルベルグ首相によって、男女平等を意識した育児休業制度を導入され注目を集めているという背景があります。
クオータ制導入もよいけど…世襲制限や定年制も取り入れるべき!
比率の設定が難しい。それより世襲制限をすべき(70代男性)
男女の比率もそうだが、議員に定年制を設けるべきだと思う。70過ぎのお年寄りに政治を任せるのは無理だと思う(60代女性)
とにかく今のままの政治はよくない。ついでに、定年制や年代別定員なども導入してほしい(60代男性)
性別ではなく、世代別で議員の構成を分けてほしい(40代女性)
クオータ制の導入だけでなく、世襲制限や定年制などの新しい制度も取り入れるべきだという声もあがりました。
男女の比率だけでなく、国民が政治において抱いている疑問は多岐にわたるといえるのではないでしょうか。
将来的には撤廃!まずは導入してみては?
どちらとも言えないの意見の中には
今はその方法がいいとは思うが、将来的にはないほうがいいと思う(70代女性)
現状、男女比で女性議員が少ないのであれば割り当ては妥当だと思う。 自然と女性議員が増えれば撤廃していけばよいと思う(30代男性)
お飾り的な意味合いもあるのでどうかとも思えるけれど そうしないと女性の枠がとれないというのも現実なので、それはそれでいいのかとも思う。あとは意識をどう変えていくかの問題だと思う(60代女性)
まず女性議員を増やすために導入し、女性議員が増えた将来には撤廃すればよい、という声もあがりました。
現状の意識を変えるためには必要な施策だと考える方が多いようです。
毎年世界経済フォーラムが発表している、政治や経済分野などでの女性の活躍度合を示す「ジェンダー・ギャップ指数」において、日本は116位という結果でした。
前述のとおり、クオータ制発祥のノルウェーは「ジェンダー・ギャップ指数」において3位であり、毎年上位をキープしています。
クオータ制だけの功績だとはいえませんが、大きな影響を与えているのは事実だといえそうです。
ジェンダーギャップにおいて、日本が遅れをとっていることは間違いありません。
政治を変えたい、という気持ちを持っているのであれば、国民が意識を変える必要があるのではないでしょうか。
■調査概要
調査期間:2022/09/09〜2022/09/12 |
調査方法:インターネット調査 |
調査対象:全国の男女 |
モニター提供元:株式会社ドゥ・ハウス/myアンケートlight |
調査人数:988名 |
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